龍 鷹さん編著の「夢幻の構想」の178問についてVLM Analyzerで余詰チェックを行いました。以降、解析した問題の解答が出てくるので自力で解きたい方はご注意ください。
収録されている問題は「二手勝ち」「四手五連」の2通りの形式が収録されています。
- 二手勝ち:72問
- 四手五連:106問
VLM Analyzerは[math]n[/math]手五連問題を前提としているので二手勝ち問題は解析結果を参考に個別に検討します。なお、「夢幻の構想」の正誤表に載っている修正は反映した上で解析を行っています。
まず2手勝ち問題では
- 虎の胆(問題No.426)
- 策士(問題No.431)
- 竹生島(問題No.432)
- 骨(問題No.436)
- 問題No.444
が四手五連として解くと余詰ありという結果になり、四手五連はすべて余詰なしという結果になりました。先に二手勝ち問題として余詰有無を確認した結果を書くと
- 「虎の胆」のみ余詰あり
- 残りの4問は余詰なし
となりました。
虎の胆(問題No.426)
「虎の胆」(鈴木 梅石 作、連珠世界 1962年3月号)の余詰チェック結果を確認すると
と確かに正解(1手目IE)を含め7カ所も勝ちがあることが分かります。
実は「夢幻の構想」の正誤表でも
この作品、通常の「2手勝ち」で出題されたものではありませんでした。ここに掲載するのは、不適切でした。再版時には、同じ作者の別の作品に変更させていただきます。
とあり、出題の主旨が違っていたようです。
策士(問題No.431)
「策士」(下村 吾城 作、連珠世界 1964年2月号)の余詰チェック結果を確認すると
と確かに正解(1手目IM)を含め10カ所も勝ちがあることが分かります。しかし、二手勝ちとして成立するのはなんと正解手のみで他の9手はいずれも2手では勝ちがでないため二手勝ち問題としては余詰なしとなります。良くできていますね。
竹生島(問題No.432)
「竹生島」(富谷 珠人 作、連珠世界 1965年9月号)の余詰チェック結果を確認すると
と確かに正解(1手目FI)を含め4カ所で勝ちがありますが二手勝ちとして成立するのは正解手のみで二手勝ち問題としては余詰なしとなります。
骨(問題No.436)
「骨」(高木 光雄 作、連珠世界 1968年2月号)の余詰チェック結果を確認すると
と確かに正解(1手目JH)を含め4カ所で勝ちがありますが二手勝ちとして成立するのは正解手のみで二手勝ち問題としては余詰なしとなります。
問題No.444
最後に「問題No.444」(藤井 義敬・辻 和彦 共作、珠友 55号)の余詰チェック結果を確認すると
と確かに正解(1手目EK)を含め4カ所で勝ちがありますが二手勝ちとして成立するのは正解手のみで二手勝ち問題としては余詰なしとなります。
ピンバック: 限珠案での余詰検出 | 連珠プログラム(Quinstella, REAL Core)開発ブログ
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